日々の音色とことば:

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うすた京介「僕はきっと『形無し』をやりたいんですね」

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「僕はきっと『形無し』をやりたいんですね」

12月にインタヴューした中で、もっとも印象的だった発言が、これ。週間ジャンプで『ピューと吹く!ジャガー』を連載し続けているうすた京介先生が、自作について語った一言。

連載を読んでいる方はわかると思うけれど、『ジャガー』を読んでると、時々「え?」と思うほどの「逸脱」があったりする。本編と全く関係なく、登場人物もタイトルも全然違う話が掲載されたりする。絵柄や話の構成が、わざと稚拙になったりする。オチがついてないまま話が終わったりする。もちろんそれは全て作者の意図であって、自分に気合を入れるために定期的に気を抜いた回を入れるようにしてるそうだ。ギャグ漫画がパターン化しないようにするための、ストイックな意識の産物なわけである。

でも、そういう実験は得てして評判にならなかったりする。「なんじゃこれ」で終わったりする。パターン化した「型」が読者の安心感につながってるわけだ。

そういえば――と僕が話を振ったのが、「形無し」と「型破り」の違いの話。「形を持つ人が、形を破るのが型破り。形がないのに破れば形無し」。無着成恭という人物の言葉を中村勘三郎がどこかで言っていたのを思い出した。

(調べてみたらすぐ見つかった。http://www.asakyu.com/column/?id=90

もちろん、この話においては「形無し」はダメなものの象徴である。辞書で語義をひいてみても、「形無し: 面目を失うこと。さんざんなありさまとなること」とある。だから、その話を振ったときに、うすた先生から「でも僕は、きっと『形無し』をやりたいんですね」と言われたとき、すごく驚いた。目から鱗が落ちるような思いがした。そして、続けて「『型破り』と言うのはもうやっているんです」と言う。確かに、『ジャガー』はそういう漫画だった。単にシュールなギャグ漫画というだけじゃなく、ギャグ漫画の表現そのものに、メタな視点から「ここまでやって大丈夫か?」というチャレンジをしている。作者としても、そういう自負があるという話だ。だから、

「『本当はダメなこと』をやっていかなきゃいけないんですよ」

という言葉はすごく力強い説得力を持って聞こえた。そういう視点でもって『ジャガー』を再読すると、「ダメなこと」の意味合いがまた違って見えてきて、とても興味深かった。

インタヴューは、ロッキング・オン・ジャパン2月号「この人に訊く!」のページにて掲載されています。


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