日々の音色とことば:

移転しました。新URLはhttp://shiba710.hateblo.jp/です。ここは更新されませんがアーカイブを置いておきます
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2012年の5曲+30曲

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2012年を振り返って、個人的にすごく心に響いた5曲をピックアップ。
選ぶのに悩むかと思ったけれど、結果的に自分が書いたブログ記事のまとめになりました。


XINLISUPREME「Seaside Voice Guitar A.D.」




「2012年、個人的に響いた1曲――XINLISUPREME「Seaside Voice Guitar A.D.」」
http://shiba710.blog34.fc2.com/blog-entry-527.html

サカナクション「夜の踊り子」




サカナクション“夜の踊り子”と、暗がりを歩く子供たちの「リトルネロ」
http://shiba710.blog34.fc2.com/blog-entry-514.html


GREAT3「彼岸」




祈ることの力 〜GREAT3「彼岸」によせて
http://shiba710.blog34.fc2.com/blog-entry-525.html


くるり「glory days」




10-FEETの「つなぐ言葉」と、くるりの「まぜる言葉」
http://shiba710.blog34.fc2.com/blog-date-201210.html


ryo(supercell)feat.初音ミク「ODDS&ENDS」




2012年の「シーンの垣根を壊した5曲」(その3:ryo(supercell)feat.初音ミク“ODDS&ENDS”)
http://shiba710.blog34.fc2.com/blog-entry-519.html


プラス、個人的によく聴いた30曲をピックアップしました。
洋楽・邦楽まぜこぜで順不同です。

Ásgeir Trausti「Leyndarmál」
田中茉裕「小さなリンジー」
きゃりーぱみゅぱみゅ「きゃりーANAN」
うみのて「もはや平和ではない」
きのこ帝国「退屈しのぎ」
空中ループ「その光-for a long time-」
THE NOVEMBERS「gift」
THE XX「angels」
七尾旅人「サーカスナイト」
People In The Box「八月」
The Birthday「ROKA」
10-FEET「シガードッグ」
tofubeats「水星」
星野源「夢の外へ」
Czecho No Republic「ダイナソー」
mumford and sons「babel」
The Lumineers「Ho Hey」
Jake Bugg「Trouble Town」
Emeli Sandé「Heaven」
Nicki Minaj 「Starships」
スガシカオ「Festival」
ケツメイシ「moyamoya」
banvox「Instinct Dazzling Starlight (Original Mix)」
Tomato 'n Pine「渚にまつわるエトセトラ」
livetune adding 中島 愛「Transfer」
小南泰葉「12月12日」
古川本舗「girlfriend」
KODALINE「All I Want」
Imagine Dragons「It’s Time」
ハルカトミユキ「絶望ごっこ」
(追記・忘れてた! 宇多田ヒカル「桜流し」)

来年も素敵な音楽と沢山出会えたらいいと思います。
では、よいお年を。

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2012年、個人的に響いた1曲――XINLISUPREME「Seaside Voice Guitar A.D.」

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4 ボムズ

2012年を振り返って、よかった作品、好きな作品は沢山あるけれど、「個人的に響いた1曲」は断然これだったなあ。XINLISUPREME「Seaside Voice Guitar A.D.」。




正直、聴く人を選ぶたぐいの音楽だとは思う。スピーカーが壊れたかと思うくらいのノイズが詰め込まれている。ただ煩いだけの音楽ではなく、まるで暴風雨のような音が鳴っている。ポップ・ミュージックの範疇は、軽く逸脱している。でも、不思議と揺さぶられる。胸が震わされる。僕が最初に音を聴いたときの第一印象は、こんな感じ。











数ヶ月経っても、やはりその衝撃は変わっていない。

世界中の叫び声を、一つの音楽の中で鳴らす



熊本の奇才シンリシュープリームによる、10年ぶりのCD作品である『4 Bombs』。その「10年」という時の重みを追っていくと、何故こんなに奇怪で激しくてエモーショナルな音塊が生まれたのかを、垣間見ることができる。

伝説の轟音エレクトロニカ・ユニット「XINLISUPREME」について
http://matome.naver.jp/odai/2134763656931579401

上記のページにもまとめたけれど、XINLISUPREMEがデビューしたのは、2002年のこと。シガー・ロスやムームを輩出したイギリスの名門インディレーベル「FatCat Records」からデビューした日本人アーティストである。デビュー作『Tomorrow Never Comes』は当時の海外メディアでもかなりの賞賛を集めたが、その後はずっと沈黙。僕も名前は覚えていたけれど、「ああ、いつの間にか活動しなくなったんだな」くらいに思っていた。が、どうやら本人は「至上の一曲」を作り上げるべく、マッドサイエンティストのように地元で作業に作業を重ねていたようだった。

彼はインタヴューでこんな風に語っている。

僕にはその時、もしフル・アルバム制作に掛ける全ての時間をたった一つの曲だけに費やしたら、どんな音楽が生まれるのだろう? という考えがありました。しかし、レーベルからはシングルやEPよりも、商業的な理由もあり、フル・アルバムを作って欲しいという要望がありました。本当に迷いましたが、最終的に、至上の一曲を作る環境作りのためにレーベルから離れて、一人で活動する選択を取りました。

「Seaside Voice Guitar」を至上の一曲の候補として選び、2010年の完成まで全ての制作時間をこの曲一つの為だけに費やしました。完成後はもちろんたった一つの曲だけなので、レーベルを通して商業ベースで出せる筈もなく、自分のサイトで公開しただけでした。


[ototoy] 特集: XINLISUPREME『4 Bombs』
http://ototoy.jp/feature/index.php/20121013


「耳をつんざくような轟音なのに、聴いてると何故か涙が出てくる」――。僕は、「Seaside Voice Guitar」を聴いて、そんな感想を抱いた。何故そういう風に感情を揺さぶられる曲なのか。彼自身がその意図を明確な言葉で説明している。

世界中のあらゆる叫びをもし全て同時に鳴らしたとしたら、それはウルサいと言う意味でノイズとして聴こえると思います。しかし、一つ一つの叫びはノイズではなく、それぞれの切なる想いなり音楽だと思っています。僕にとって、「Seaside Voice Guitar」にとってのノイズとは、そういった現在過去未来の世界中の叫び声を時空を超えて、一つの音楽の中で可能な限り同時に鳴らそうと挑戦する馬鹿げた試みだったと思います。狂ってると思われるでしょうが、しかし僕はそこにこそ希望があると信じて作リ続けていました。

(同上)







「絶対開けちゃいけないと長年言い伝えられ、固く封じられてきた何かの箱」。つまりそれは、パンドラの箱だ。パンドラの箱のフタを開けたときに、病気、盗み、ねたみ、憎しみ、悪だくみなど、この世のあらゆる邪悪が世界中に飛び散ったかのように。悲しみや、嘆きや、怒りや、咆哮や、ありとあらゆる叫びが飛び散ることをイメージして作られた音楽。それがこの曲なんだと思う。(そして、だからこそこの曲には「希望」が込められている)

「たとえばもしこの世界が夢ならば」

そんなことをたびたび思った2012年だったな。


XINLISUPREME - Seaside Voice Guitar (Lyric)

海はあおく染まり 二人きり眺めていた 
さりげなく日射しは 長くのびて照らしてた

海にすい込まれ洗われた 君が描いてた明日は
結構すばらしい詩で
君の横に座った僕は なんにも知らない顔して
脱いだ靴 足元に揃えてた

たとえばもしこの世界が夢ならば
目覚めれば僕は 君を忘れるのかな
似会いすぎた景色のなかで 不安に
少しずつ心をうばわれた

波の数 かぞえてた君はおかえりと強く声かけて
ひとみに僕の心をうつしてた
君は確かに此処にいて 望んでいた風景のなかで
僕を見ている 今の僕がいた

海岸へとひろがる心で遊ぶメロディー
波の音に遇えば 繰りかえし打つリズム 
思いがけず胸の奥まで 長くのびて照らしてた
 
二人は今夜の夏の夢を
朝には忘れてしまうのかな
いつか夢で もしまた遇えたならば
せめて忘れない夏の夢ならば

海はあおく染まり ふたりきり眺めていた
海岸へとひろがる心で遊ぶメロディー
波の音に遇えば 繰りかえし打つリズム 
さりげなく日射しは 長くのびて照らしてた
海をみつめ指先で あなたの心にいますと
砂浜に描いた君は 夢のなかで詩にした
ひとみ閉じれば今も あの日の夢を思いだす
耳をすませば今も
君の歌がきこえてる
たとえばもしこの世界が夢ならば
目覚めれば僕は 君を忘れるのかな
似会いすぎた景色のなかで 不安に
少しずつ心をうばわれた

たとえばもしこの世界が夢ならば




もはや平和ではない

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12月12日、タワーレコード限定の500円シングルとして、うみのて『もはや平和ではない EP』がリリースされた。

ようやく、この曲が音源化された。この曲を最初に知ったのは今年の春のこと。笹口騒音ハーモニカの弾き語りで、どこかのライヴで観たのがきっかけだ。


今日もどっかで起こってる
小さな戦争 小さな悪意 小さないたずら 小さないじめ 小さな欲望 小さな声
やがて重みに耐えきれず
どっかがぷっつりキレるだろう
やがて痛みに耐えきれず
僕らはぷっつりキレるだろう

その日までその時まで 知らないふりを続けるのか
面倒臭がって明日にしよう 見て見ぬふりを続けるのか

もはや平和ではない

僕らは毎日注意深く 慎重に暮らしてる
誰も傷つけないように 誰にも傷つけられぬよに

僕らの平和はつぶされる
一人の馬鹿に 一人の馬鹿 一人の馬鹿 一人の馬鹿 一人の馬鹿

ひとりのバカ!

「笑っていいとも!」やってる限り平和だと思ってた(そうですね!)
「笑っていいとも!」やってる限り平和だと思ってた(そうですね!)

けど

もはや平和ではない




その後、YouTubeでこの動画を観た。2分30秒からの展開に目が離せなかった。



天才だ、と思った。

その後、鉄琴とキーボードのnekiが加入し、今の5人編成になったうみのてを初めて観たのが、今年の8月のこと。曲のインパクトもさることながら、何よりバンドサウンドが格好よかった。ギターの轟音が渦を巻き、鉄琴はキュートに響き、眩い音が鳴っていた。







興奮したまま、新宿ロフトの物販ブースでアルバム「NEW WAR(IN THE NEW WORLD)」~『新しい戦争を始めよう』オリジナルサウンドトラック~」を購入した。

そして、その頃から、あっという間に時代は変わった。

笹口騒音ハーモニカが「もはや平和ではない」という曲を作ったのは、かなり前のことだ。曲の直接的なモチーフは秋葉原無差別殺傷事件で、2008年のこと。

しかし、2012年12月12日。「戦争をするぞ」という言葉は、選挙戦の街頭演説から聞こえてくるようになった。それも、一介の泡沫候補ではなく、メディアを賑わす新党の党代表の言葉として伝えられた。戦争をしたいという人が、それで何かの問題を解決できると思う人が、一定数いる。それはもはや白日の下に明らかになった。「事実上の弾道ミサイル」という言葉がメディアを飛び交うなか、この曲はタワーレコードの店頭に並んだ。

もはや平和ではない。そうですね。もはや風刺として成立しないほどの肌身に迫るリアリティが、この言葉に生まれてしまった。

ただ、一つだけ指摘しておきたいのは、彼らが歌う”戦争”は、ニュースや政治家の言葉から思い浮かべる “戦争”とは違う、ということ。

第5世代の戦争


笹口騒音ハーモニカが、うみのてが歌う「新しい戦争」とは、「第5世代戦争」のことだ。

それは、領土や資源を巡る国と国との衝突ではない。テロのような理念の衝突でもない。徴兵制どころか、軍隊すらも必要ない。そういう戦争が、生まれつつある。これは僕が言い出したことではなく、2009年にアメリカの軍事専門家が提唱したことだ。

軍事理論の専門家たちはこの数年というもの、もっぱら「第4世代戦争」について考えてきた。これは、領土や資源をめぐる衝突というよりは理念の衝突であり、「グローバル・ゲリラ」の概念を唱える著述家のJohn Robb氏が、「アドホックな兵士」と呼ぶ者たちによって遂行されるものだ。

ウェブサイトや衛星電話、国際的な物資調達、24時間放送のケーブルニュース、銀行口座への即時送金などによって、同じイデオロギー、あるいは同じ敵を持つ者は、たとえ何千キロ離れていたとしても団結することができる。John Robb氏は、これを「オープンソース戦争」と呼んでいる

(中略)

「第5世代」と呼ばれる次世代の戦争には、第3世代におけるような軍隊もなく、さらに、第4世代におけるような明確な理念もない。

アフリカ担当のトップ情報部員である米国陸軍のShannon Beebe少佐はこれを「暴力の渦(vortex of violence)」と呼んでいる。将来を見据えた首尾一貫した計画というよりも、フラストレーションをより大きな動機とした、何のルールもない突然の破壊だ。

第5世代戦争は、不満を抱える世界の人々がその絶望を、より高度に組織された第4世代戦争の兵士が開拓した戦術と戦場を利用して、自分たちに欠けているすべてのものを最もわかりやすく体現するシンボルに向けた時に起きるものだ。

WIRED.jp -「第5世代の戦争」:理念の衝突すらない、突発的な暴力の時代



「フラストレーションを大きな動機とした、何のルールもない突然の破壊」。これは2009年の言葉だけれど、2012年にいろいろな場所で巻き起こっている状況を、とても鋭く射抜いている言葉だと僕は思う。


僕が取材を担当した北野武監督の『アウトレイジ ビヨンド』についてのインタヴュー原稿でも、このことに触れている。

もしかしたら、あと20年か30年後に世界中の人が「このときから人間の破滅は始まってた」って言うんじゃないかな。それが今日のことを指すのかもしれないし。我々が幕末の話をするときに「このときにはもう江戸幕府は終わってたね」って言うのと同じように、世界のあらゆるものが崩壊しだしている。

CINRA.NET - 北野武が語る「暴力の時代」

「暴力の時代」は始まっている。それは肉体的なものではなく、すでに記号上の悪意として、メディア空間の上を跋扈している。

笹口騒音ハーモニカは、うみのては、ずっとこのことを歌い続けている。


新しい戦争を始めよう
それは現代の戦争
殺し合いなんて時代遅れ
銃? ミサイル? ダサイダサイ
ボタン一つでお前をキルユー
情報操作でイレイスユー
“NEW WAR (IN THE NEW WORLD)”




SASAGUCHI FOR PEACESASAGUCHI FOR PEACE
(2012/12/12)
笹口騒音ハーモニカ

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笹口騒音ハーモニカ、うみのて 他

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